オーディション番組は、視聴者の投票によってデビューするメンバーが決まるという特徴を持つエンターテインメントです。近年のブームの起点となったのが、韓国発の「PRODUCE」シリーズ。日本版の「PRODUCE 101 JAPAN」からはJO1、INIがデビューしました。さらに、TWICEの所属するJYPエンターテインメントとソニーミュージックによる合同オーディション番組「Nizi Project(通称:虹プロ)」からは縄跳びダンスで大流行したNiziUがデビューしました。 かつてはテレビが主戦場でしたが、現在はYouTube・ABEMA・Netflixといった配信プラットフォームを中心に、SNSでの拡散やファンの参加を前提とした設計が主流となっています。timelesz(旧:Sexy Zone)のメンバー自身が仲間を探す「timelesz project」や、ちゃんみながプロデューサーを務める「No No Girls」など、オーディション番組のフォーマットや価値観は大きく多様化しています。 “推しを育て、語り、拡散する文化”へと進化するオーディション番組になぜZ世代が惹きつけられるのか——本記事では、その熱狂の構造を紐解いていきます。

デジタルネイティブであるZ世代は、加工された広告や演出過剰なコンテンツを見抜く力が非常に高く、それゆえに「嘘のない真実(オーセンティシティ)」を強く求めます。オーディション番組が提供するのは、プロフェッショナルによる厳しい指摘、候補生同士の衝突や涙といった、計算できない剥き出しの感情です。
例えば「timelesz project」では、timelesz(旧:Sexy Zone)の菊池風磨氏や佐藤勝利氏といったメンバーが候補生に投げかける「覚悟」を問う言葉が、単なる審査を超えた人生訓として視聴者に刺さりました。また、「No No Girls」から誕生した7人組グループHANAのように、従来のアイドルの枠に収まらない個性が認められていく過程は、多様性を重んじる彼らの価値観を強く肯定し、深い共感を生んでいます。
21歳 女子大学生

Z世代のリアルな声
一度夢を諦めかけた候補生がオーディションをきっかけに立ち上がり、厳しい試練を乗り越えてデビューを勝ち取る物語に勇気を貰えます!

現代のオーディション番組において、視聴者は単なる観客ではありません。SNSでの投稿や投票を通じて、自分が推す候補生の運命を左右する「当事者」としての役割を担っています。この参加型・体験消費の側面が、熱狂を加速させる最大のエンジンとなっています。
「RAPSTAR」のような番組では、参加者が自身の過酷な生い立ちやリリックに込めた想いをさらけ出します。視聴者はその物語(ナラティブ)に自分自身の人生を投影し、彼らの成功を自分の成功のように喜びます。さらに、「視聴者投票」というシステムを通じて、ファン自らが推しの運命を左右するプロセスに介入できることが、この熱狂を加速させています。 これは、ブランドが商品を提供するだけでなく、その成長と意思決定に消費者を巻き込むことで、強固なコミュニティを形成するマーケティング手法の究極の形と言えるでしょう。
監修者

ここがポイント!
消費者がコンテンツの「共同制作者」になれる設計こそが、Z世代の可処分時間と熱量を独占する鍵となっています。
若年層がオーディションに惹きつけられるもう一つの理由は、プロデューサーや審査員による評価の明確さです。不透明な選考ではなく、なぜこの人が選ばれ、なぜ落ちたのかが徹底的に言語化されることで、視聴者は納得感を持って番組を視聴することができます。
『No No Girls』のちゃんみな氏や『timelesz project』のメンバーによる厳しい選考基準の提示は、「グループが何を目指すのか」というビジョンの表明でもあります。このようにグループの哲学をオーディションの中で開示することは、機能的な価値以上にファンや視聴者の信頼を勝ち取る強力な手段となっています。
監修者

ここがポイント!
評価軸をオープンにすることは、ブランドの透明性を重視する現代のトレンドに合致しており、強いロイヤリティを生んでいます。
Z世代がオーディション番組に強く惹きつけられる背景には、完成されたスターを消費するのではなく、夢が形づくられていく過程に参加できる点があります。候補生が葛藤し、衝突しながら成長していく姿には強い人間味があり、視聴者はそこにリアリティを感じます。
さらに、投票やSNSでの発信を通じて応援が結果に直結する仕組みは、視聴者を単なる視聴者ではなく「当事者」へと変えていきます。誰が選ばれ、なぜ選ばれたのかが明確に示されることで、選考に対する納得感も生まれます。
オーディション番組は、成長の過程を共有し、その物語の一部として関わることができる体験を提供しています。この参加できる構造こそが、Z世代の継続的な熱量を生み出している最大の要因だと言えるでしょう。

aZリサーチでは、Z世代の行動分析からキャンペーン設計まで一気通貫でサポートしております。SNS調査・インフルエンサー共創・データ分析を通じて、貴社のZ世代マーケティングを成功へ導きます。
本記事では、実際にお客様に納品した最新の調査事例として、「Z世代のスマホケースに対する意識調査・マーケティング施策提案レポート」がダウンロードいただけます。
特に、若年層向けの商品企画・マーケ / 集客施策を見直したい企業様にご好評いただいておりますので、ぜひご活用ください。

スマホとSNSが当たり前の時代に生まれたZ世代は、従来の広告では動かない新しい消費者層です。 彼らの価値観や購買行動を理解し、共感を得るマーケティング手法が求められています。本記事では、Z世代の特徴から成功事例までをわかりやすく解説します。

KAWAII LAB.(カワイイラボ)とは、アソビシステム株式会社が2022年に立ち上げた、原宿発のアイドルプロジェクトです。アソビシステムには、日本の原宿カルチャーを牽引した「きゃりーぱみゅぱみゅ」などの有名アーティストが所属しています。 同プロジェクトを通じて本格的なアイドル展開を開始し、カラフルなビジュアルとSNSでの拡散性を重視した楽曲が特徴です。主に10代後半から20代の女性層を中心に支持され、TikTokなどの動画プラットフォームを起点に流行を巻き起こしています。近年大ヒットした「FRUITS ZIPPER」「CANDY TUNE」「CUTIE STREET」はKAWAII LAB.(カワイイラボ)出身のアイドルとしてZ世代の人気を集めています。 本記事では、Z世代のリアルな声を紐解きながら、彼女たちが支持される本質的な理由を深掘りしていきます。

古着ブームとは、Z世代を中心に広がっている、古着の購入・着用・共有を楽しむ消費行動を指します。一度誰かが着用した服やアクセサリーが、単なる安いお下がりではなく、時代を反映したヴィンテージとして高い価値を持つものや、他にないデザインとして選ばれる存在になっています。近年は実店舗の古着屋だけでなく、SNSやフリマアプリ、ECサイトを通じた古着の売買も活発になり、若年層の間で支持が広がっています。オンラインプラットフォームを通じて、古着を見つけて購入したり、収集したりする行動が定着しつつあります。
